2005-06-25 18:34:36
『鳩よ!』 [ 読書 ]
連日30℃近かったロンドンも、昨日一雨きて一息ついた。例年ウインブルドンが始まると雨になるのだけど、ご多分に漏れず来週は連日雨の予報。
雨が降ると必ず口をついて出るのが「もう降るぞ雨 せんたくもの せんたくもの」という詩(前段はうろ覚え。この間までちゃんと言えたのにな>歳?)。サトウ・ハチローの作品だと思う。先日Musical Batonが廻ってきたけど、詩のバトンがきたらわくわくして答えるだろうな。
詩は好きで、昔からよく読んでた。雑誌『鳩よ!』が創刊されたときは嬉しくて、創刊号からずっと揃えた。当初は表紙にピカソのスケッチ画を使い、一人一人丁寧に詩人を取り上げていた。詩とそれに添えられた写真も素敵なものが多く、創刊号のランボー特集、2号の中原中也特集、4号の立原道造とその仲間たち、といった辺りは今でも目に浮かぶ。この雑誌に取り上げられた映画評が、私の映画の指向に絶対的な影響を与えている。『鳩よ!』はやがてリニューアルして、ポップな文芸雑誌といったものになり、ピカソも使われなくなり、いつか購入も止めてしまった。
東京、弥生にある 弥生美術館には通いつめた。信州、別所温泉にある信濃デッサン館を知ったのも『鳩よ!』でだった思う。勿論館の成り立ち、絵画の展示にも興味があったのだけど、初めて訪れたのは詩の特集の展示の時だった。村山槐多等の詩が展示されていたのを、静かな美しい信州の緑の野原に立つ建物の中で堪能した記憶がある。最近別館の無言館に心無いいたずらがされたり、館の運営が資金難で大変だという報道に接した。何とか存続して欲しい。
今年のお正月に家族で広島、山口へ旅行したのだけど、私の目当ては中原中也記念館。まだ母が一度も訪れたことがない広島、萩へ行く旅程で、湯田温泉にある中也館に寄る計画ではなかったけど、萩から山口へ向かう途中寄り道をしてもいいかと告げると、「貴女の本棚に詩集がある人ね」。母が私の本棚の中也の詩集の存在に気づいていたことに驚いた。
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(注:7月6日(水)商品差し替え)
念願かなって立ち寄った中原中也記念館は、丁度長谷川泰子との関係を特集していたのも感激(『鳩よ!』の中也特集には泰子のインタビューも掲載されていたことは忘れてません)。おそらく何がなんやらの母と、昔文学青年だったけど詩には関心がない両親には申し訳ないとおもいつつ、中也の世界をじっくり堪能。
今手元には本は持ってきてないけど、青空文庫様のおかげで、中也や道造の詩をDLしてときおり鑑賞。ネットってのは海外で日本の活字に飢えている人間には本当にありがたい。そして青空文庫で尽力されている方に心から感謝。
こちらでも、英国人の本棚にT.S.エリオットを見かけることが多い。あるときなど、二人で話していたら突然友人が本を広げて詩を読み出し、「今の話にはこの詩がピッタリでしょ」ときた。うーむ、私も日本で誰かと話す時、中也や道造の詩を引用してみたい。
ところで、 日本の歌曲の「歌詞」には素敵なものが多いと思う。先日来紹介している「さとうきび畑」は英訳してこちらの友人に紹介したいと思うし、「世界にひとつだけの花」も英訳してカバーバージョン出したら売れるんじゃないかと思うけど(こういう項目はbatonには考えられないかな)。
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ところで、雑誌『鳩よ!』。もうないんですよね。復刊しないかなぁ。









